西惇夫氏

1週間に来ない日がなかった西社長。昨日、葬儀が終わりました。が、まだ、生きているんじゃないか。。そんな気持ちでおります。

地元新聞に記事が出ていましたので、以下、コピペしておきます。。。

やっぱり、偉大な方でした。

グリュック閉鎖で苦労も観光振興で存在感 故西惇夫氏

幅広い人脈を生かしてグリュック王国を開設した西氏(左)。オープニングセレモニーは三笠宮寛仁さま(中央)、信子さま(右)ご夫妻を迎え盛大に行われた(1989年7月1日)

 13日に心不全のため死去した不動産業・キャピタルゼンリン(帯広)相談役会長の西惇夫氏(享年71)。ドイツ中世の街並みを市内幸福町に再現したテーマパーク「グリュック王国」(2003年から休業)を立ち上げた実業家として知られ、近年は中札内を拠点に観光事業に心血を注いでいた。突然の訃報に関係者から惜しむ声が聞かれる。

「物腰は穏やかだが、商売に関しては熱かった」。40年来の友人で、仕事上の付き合いも多かった浅野カメラ堂(帯広)オーナーの浅野祐一氏(74)は振り返る。物件紹介や情報交換などで毎週のように会い、13日には自宅を弔問。「中札内での事業は伸びていたと聞いていた。残念だ」と肩を落とした。

西氏は宅建業の傍ら、80年代にビッグスポーツぜんりん(帯広、現在は閉鎖)やグリュック王国の運営に乗り出した。若い頃から愛着があったドイツ文化を十勝で再現する夢を描き、これを実現したのがグリュック王国だった。

何度もドイツを訪れ、現地の日本人女性通訳の協力を得て人脈や文化を吸収。帯広商工会議所が91年、70周年記念でドイツのカッセル商工会議所との交流調印を結んだ際には、グリュック運営で培った人脈を生かし、“つなぎ役”も果たした。現地での調印式にも参加し、帯商使節団をエスコートした。当時、経営指導課長として同行した帯商の橋枝篤志専務(68)は「現地での人脈が広いのに驚いた」と感謝する。

自身の夢が詰まったグリュック王国は開設当初、十勝の目玉観光施設として管外から観光客を引きつけたが、ビュッケブルグ城を模したシュロスホテルの建設資金が巨額となり、これをきっかけに経営が傾いた。

ただ、結果的にグリュック閉鎖という苦難を経験しながらも、中札内農村休暇村フェーリエンドルフを運営するなど一貫して十勝の観光振興に情熱を注いだ。元十勝観光連盟副会長で中札内村で旅館を経営する佐竹英司さん(76)=グランイニシエート代表取締役会長=は「十勝に夢と希望を与えた」と称える。休暇村の運営をそばで見続けてきた守谷達雄総支配人(67)は「子どもがそのまま夢を追い続けた」とその人柄を語る。

2011年には地元団体と「十勝中札内ファーム街道委員会」を設立し会長に就き、13年にはサイクリングイベント「十勝中札内グルメフォンド」を初開催。南十勝の縄文遺跡を巡るコースを設定した。森田匡彦村長は「西さんが築き上げたものは大きい。村として大切な人を失った」と話している。(杉原尚勝、佐藤いづみ、高津祐也)