決算書の味方 その2(貸借対照表)の不足説明

前回、綴った貸借対照表の説明がいまいちわかりにくい感じがしたので、補足します。

まず、借対照表ですが、この表の右側(赤く囲った分)は、この会社がどのようにお金を集めてきているのかを表しています。

お金を集める方法は、3つです。1つ目は、人から借りてお金を調達する(銀行から借りてくるというのがほとんどです)。2つ目は、自分個人のお金を会社にいれる(資本金と呼ばれています)。3つ目は、事業で儲けて、その利益が会社に蓄財されていくお金の3つです。

赤枠の中の黄色い部分(【負債】項目)が、1つ目の人から借たお金の金額が入ります。

赤枠の中の薄赤部分(項目)が、2つ目の自分が会社に入れた資本金と、3つ目の会社に残った利益の金額が入ります。

で、この負債と純資産を足したものが、左側の青枠の【資産】の金額貸借対照表と同じになります。

【負債】+【純資産】=【資産】

ってことになります。左側の青枠の項目に、何に使われているか書き出されます。

これが貸借対照表になります。それだけの話です。

これだけわかると、どっちの会社がいいか、判断がつくもんです。下のA社とB社どっちが、財務内容がいいかお分かりになるでしょうか。

会社の資産は同じ、ともに1000万円の2社ですが、借金が多くて、会社に金がないA社と借金が少なく会社にお金が多いB社とでは、B社の方が財務内容が良い会社という判断になろうかと思います。。

貸借対照表、この表のお陰でどちらがいい会社なのか判断材料の1つになるってことで、その存在意義があります。

会社をスタートさせたときは、A社のような貸借対照表のような感じですが、月日を重ねて、会社に利益が蓄積され、B社のような貸借対照表になっていくのが、理想形でしょうか。。

ちょっと、余談になりますが、任天堂とソニーのバランスシートの形は、以下のような感じになっています。詳しくは、このページに書いてあります。。。

参考にまで、貸借対照表で任天堂とソニーの2社を比較してみましょう。どちらも名の知れた日本を代表する企業の一つです。

絶対的な資産金額は、ソニーは、任天堂の4倍くらいの規模ですが、任天堂さんの方が、資産における負債の割合が小さい(黄色い部分)ので、より財務内容の良い会社と評価されることになります。ゲームソフト販売に、大きな工場も必要ないし、工場のような大きな設備を必要ないので、負債を追って進める事業でもなく、利益率も良い業種なんでしょうね。

一方、ソニーは、自社で大きな工場を抱るビジネスモデルなため、借入をして工場を建てて、商品を製造販売しています。よって、負債の割合が大きく、資産の割合は、負債が大きく、純資産が小さいということになっています。

資産規模は、ソニーが4倍(任天堂2兆5400億円:ソニー10兆2000億円)ですが、負債は、ソニーが-10倍(任天堂5400億円:ソニー5兆円)になっています。

どちらも素晴らしい会社ですが、貸借対照表対決になると、任天堂の方が、いい会社という判断になるんでしょうね。。